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ミリオンプロジェクト
 ストックホルムのあるエリアにとてもエスニックな街があると聞いていました。そこには移民してきた外国人たちが集まって住んでいるところです。地下鉄の青いラインに乗りcityから離れて行くと、異国に居るみたいだという話を耳にしたこともありました。
 実際、わたしも6年前旅行で訪れた時に地下鉄の赤いラインでcityから離れた場所に遊びに行ったことがありましたが、そこも異国な雰囲気がしたのを覚えています。

 「なぜそうなったか?」という理由について、友人から興味深い話を聞いたのと、また同時期に友達がそのエリアに住んでいて、お食事会に呼ばれたので行く機会があり、あまりの異国情緒っぷりに衝撃を受けたので、ちょっと調べてみようと思いました。

 1950年代後半、スウェーデン国内では都市部の人口増加に伴い、住居不足が心配されていました。そこで、政府は”milijonprogrammet”(ミリオンプロジェクトと英語では言っているみたいです)と言って、その名の通り100万棟のマンションを建てようという計画でした。“Svenska folkhemmet” スウェーデンの国民たちのマイホームを!ということをコンセプトに始まりました。期間は1965〜1975年で居住対象はlower-middle階級という設定でした。ストックホルムに限らず、ヨーテボリ、マルメ、ヨンショーピングなどの比較的大きな都市が対象となりました。
 まさに、日本のニュータウン計画と時期も状況も同じです。
日本がそうだったように、コミューンをまたがって大掛かりで計画されました。
(日本の多摩ニュータウンは八王子市、町田市、多摩市、稲城市に、千里ニュータウンは豊中市、吹田市にまたがっています。)
 ストックホルム近郊で言うと、青いラインの地下鉄の駅があるTensta, Rinkebyなどのストックホルムコミューン内のVasterorというエリアを中心に、また赤いラインのVarbyGardというハンニゲコミューン内のエリアもです。
 VarbyGardに家を借りようと思って見に行ったことがあるので、今考えるとなるほど。と思いました。(ちなみに6年前に訪れたエリアもこのへんでした)白い巨大な建物群が存在し、団地の間の駐車場と公園、駅前にはショッピングモールと文化施設が入った建物がありました。

 さて、このニュータウン、日本では建物の老朽化と居住者の高齢化が問題になっていますが、こちらでは最初に述べたように移民が居住し、リトルアラブ、リトルペルシャ、リトルアフリカ・・・たぶんもっともっと多様な文化圏の人たちが住みとても異国情緒あふれる街になっています。

 なぜそうなったか?
 1つの理由は私の想像ですが、日本では電鉄会社がニュータウンの開発に積極的に協力し、都市開発から電車の新線の建設を同時に進めていき、バス経路の発達なども完成させてきました。それに比べて今回、改めて見に行って来たTesntaの駅がある青いラインは1985年に開通しています。1967年の秋に最初の入居が始まったと記録にあります。幹線道路は通っていたので、バスでの輸送や車があれば問題なかったかもしれませんが、陸の孤島な状況ももしかしたら不人気の一つだったかもしれません。他の都市はどうだったかわかりませんが、交通インフラがついてこなかったことが一つ理由になるのではないかと思います。
 もう1つ、文献を読んだところに書いてあったのは、大自然の中に突如として何の面白みもない白いでかい建物が連立している風景は奇妙だということで、少しCityから遠くて不便でも、そして少し老朽化していても、そっちに住みたいというスウェーデン人たちの意向があり、人気がなかったのだと書いていました。それを読んだときなるほど納得でした。彼らが好みそうにない建物であり、生活スタイルだからです。

 さて、そのプロジェクト発足から、建物が完成し、入居となっても入る人が居ない、時期はちょうど1970年代。
 他の国からの多く移民を受け入れてた時代です。彼らがその居住者となり、住み着きました。
現在のTenstaの風景です。

連立するポストモダンな白い建物


衛星アンテナで、自国のチャンネルを拾っているようです。
主にアラブ系が多いとか。


計画された都市ならではの、車と人を分離する道路設計。
陸橋は日本でもよくありますね。


駅前マーケットの様子


マーケットでは北アフリカ、中東で食べられるピタが売っていました


アラビア語で書かれたお芝居の広告。


地下鉄の様子
ストックホルムでは地下鉄駅ホームにアートがあります。
ここでは各国の”団結”



 地下鉄の青いラインに乗ってHjulsta方面に向かいます。そうすると、SundbyCentrumあたりから車両に乗っている人たちの髪の色が全員黒くなっていました!(私も含め)
 地下鉄は向かい合わせの4人席なのですが、私+3人ソマリア人。女性は布をかぶって髪を見せないようにしていました。
 最初、スウェーデン語のなまりかと思ってよく聞いていましたが、わからなかったので話かけてみました。ソマリア語よって言われました。Rinkebyに住んでいるとのことです。
 現在Tenstaに住んでいる人の57%、約17000人が外国人だと書いてありましたが、実際に行ってみると90%以上という感覚です。 
 おそらくここで生まれてスウェーデン人になってしまった人たちがたくさんいるのかもしれませんが、いわゆる見た目が典型的なスウェーデン人という人たちは100人に1人くらいしか見ませんでした。また生活保護を受けている人たちもたくさん住んでいるようです。
 昨日たまたま友達と夜遊びをしていましたが、その時来ていた友達の友達という人の中にRinkebyに住んでいる男の子がいました。最初スウェーデン語が訛っているので、「何年スウェーデンに住んでるの?」と聞くと、生まれてからずっとだよって言っていました。もう一人の子は8年前にスウェーデン人のガールフレンドに出会い、アルゼンチンからやってきて、彼もRinkebyに住んでいるとのこと。Rinkebyはスペイン語が十分通じるんだよねって言っていました。
 話には聞いていましたが実際行ってみると、想像以上で驚きました。
移民が独特のコミュニティを築いて、スウェーデンになじんでいないこと、治安が悪くなっていることが一つの社会問題だとのことです。
 治安が悪くなっていることは移民だけの問題ではないと思います。なんでもかんでも移民のせいにするのはどうかと思いますが、一部“ネオナチ”と呼ばれる極右の人たちが、移民を迫害したりしているみたいです。
 最近友達の彼氏が、Rissne(Rinkebyの隣の駅)にて夏至の日、“ネオナチ”集団のパーティーを発見したそうです。わたしも外国人なのでちょっとびくびくしています。
 余談ですが学生の頃、スウェーデンにはネオナチがたくさんいて、ニューバランスのスニーカーを履いていると(Nというマークがあるから)彼らと間違えられて石を投げられるから注意するように!って冗談だと思いますが講師の人か先輩が言っていました。でもまだ一回も見たことないです。
 
 2000年くらに公開されていた「サッカー小僧」というスウェーデンの1974年の映画もそんなニュータウンに住んでいた少年の話だったと思います。

 この状態を脱却しようといろんな試みがあるようです。2006年、Tenstabo06と銘打って、新しくおしゃれな住宅の分譲などを企画し
アーティストを呼んでお祭りなどを開催するなど、いろいろな努力はしているようです。
 Tenstaに住む友人によると、現在まだまだ空き住宅があるとのこと。

このmiljonprogrammet、スウェーデンで一番有名なのがマルメのRosengard(ローゼンゴード)というエリアです。
 そこに住む人たちの90%はもともと外国から来た人だとのことです。
 そこに住むアラブ系の女性がインタビューで答えている回答が印象的でした「ここに25年住んでいるけど、スウェーデン語できないの、スウェーデン人のひとたちは一回もしゃべりかけてこないからね」と。

 同時期に同じような計画が東ドイツとソ連でもあったと書いてありました。
きっとドイツやフランス、オランダなどの外国人が多い国でも同じような問題があるのではないでしょうか。

 いろんな理由でこの国に移民してきた人たちが居ます。
平和を求めて、仕事を求めて、ボーイフレンドに会ったからなどなど。そしてそれを受け入れる都市があります。

ハード×ソフトの問題が入り組んでいて、タイミングと状況とが重なり、都市計画が当初計画していたようにはうまくいかず、40年が経ったいま社会問題となっていることがあるということがとても興味深いです。
都市は生きているということを改めて実感した機会でもありました。

 簡単に紹介してしまいましたが、もっと複雑な背景があります。
興味のある方ご連絡ください。

※ウムラウトが入っている文字を入力すると文字ばけしてしまいます。
正規の土地名が表現できておりません。ご了承ください。
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